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2014年7月3日木曜日

「とある魔術の禁書目録」を途中で投げた僕が「魔法科高校の劣等生」を読み通せた理由

巷では、「魔法科高校の劣等生」(以下劣等生)がネタも含み、色々と叩かれているようですが、 私としてはそんなに悪い作品ではないかなぁと思っているのでちょっと援護してみようかなと思います。

ここで引き合いに出させてもらうのは「とある魔術の禁書目録」(以下禁書)です。 私が最初は面白いと思いつつも、4巻あたりで飽きてしまった作品です。かなり昔に読んだので記憶が曖昧ですが。

何故禁書は途中で飽きてしまったのかというと、ご都合主義に過ぎるように感じてしまったためです。 主人公の手の能力が限定的で、それを工夫で補って戦っていくわけですが、ちょっとうまく行きすぎだろうと思ってしまったわけですね。

それこそ、ありとあらゆるベクトルの向きを操作する、アクセラレータのようなチートキャラ(作中では最強というほどではないらしい)に勝ってしまうということに、現実感を見出すことが出来なかったのです。アクセラレータの性格にだいぶ助けられていますが、それでもなんかモヤモヤしてしまった。

私は、俺TUEEEE系の作品は大好きですが(例えば問題児シリーズ)、物語進行上のご都合主義はあまり好きではありません。いざという時に能力覚醒とか、1回なら燃えますが、何度も繰り返すとだれてきます。それぞれのキャラクターの身の丈にあった能力を使いながら物語を紡ぐというのが私が好きな小説です。それに、たまたま合致しなかったのだと思います。ここらは感性の問題なので、禁書はご都合主義ではないと思う人もいるかと思いますが、私はそう感じたというだけです。

実は劣等生もご都合主義です。ええ、それはもう主人公最強を地を行きますし、Mobキャラは本当に噛ませになっているし、一般人ならばそれはないと思う要素がゴマンと詰め込まれています。それでも、私はそこまでご都合主義に感じることはありませんでした。何故でしょうか。

実は設定だけ聞くと、ご都合主義ですが、物語自体は結構淡々と進みます。くどいながらも世界観の説明がしっかりされている+主人公の能力がチートなので、そういうものだと結構安易に納得出来ました。陰謀とかありますが、結構世界情勢が不安定な感じなので、私はそこまで違和感を覚えませんでした。

つまり、物語のご都合主義を設定面のご都合主義にすべて押し付けているわけです。これは、SF小説だとよくあることで、SFも好きな私は簡単に受け入れることが出来ました。

結局ご都合主義をどこまで受け止められるかという点に尽きると思います。小説の中では想像上のことを幾らでも実現できますが、あまりにも過ぎると他の人には理解不能、つまりご都合主義な物が出来上がってしまいます。せっかくの小説なので世界の設定やキャラクターにご都合主義を適用するのは良いですが、物語にご都合主義が入ってくるの好みではありません。よって、禁書はダメでしたが劣等生は楽しめたという事になります。

じゃあどういう人なら劣等生を楽しめるの?というのは、

  • ラノベのような萌え要素が嫌いでない&妹LOVEに抵抗がない
  • 俺TUEEEE系小説が好き
  • 設定を読むのがあまり苦にならない&それをありのまま受け入れられる≒SFを読める
のような要素を満たす人だと思います。以上すべて当てはまる人は最初の1巻だけでも読んでみて判断すると良いと思います。

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